POPEYE編集部は毎月、特集や連載でお世話になった方々に出来上がった本をお送りしています。「献本」とか「送本」と僕らは言っていて、これがとても大切なことなのです。そのときに使っている、POPEYE専用の封筒があります。その封筒のデザイン・サイズをほぼそのままバッグにしました。バッグ、としていますが、別にどうやって使ったっていい、要は「入れ物」です。
封筒自体は、編集部だとこんな感じでバサバサっと管理しているのですが(恥ずかしい!)、これが僕たち編集者にはとても便利なシロモノです。送本以外にも結構使っているのですが、どうしているかっていうと……。
日々の仕事でも基本手ぶらで動きたいわけですが、取材や打ち合わせにA4とかの資料を持っていかないといけない、なんていうとき。そんなときに、送本用封筒のボックスからパッと1枚取って、入れて、抱えて持っていったり。しかも1回使い切りじゃなくて意外としぶとく使う(笑)。家に持って帰れば、郵便とか書類とかを入れておけて整理整頓のために割と便利だったり。
それで、もっとずっと使えるように、ちゃんと作ってしまおうというのがこの「バッグ」なわけです。
素材は、新素材の「ウォッシャブルペーパー」。文字通り「紙」なのですが、植物由来のセルロースという素材を含めていて、編み地でいうところの度詰めをとにかく詰めに詰めて仕上げたものらしいです。このバッグのように縫えるし、何より水に濡れてもそこそこ大丈夫というのが驚き。手洗いなら丸洗いもOK、っていうんだからさらに仰天しました。それゆえに、耐久性も送本用封筒に比べればもちろんレベルが違う。後ろ側は糊で止めるわけにはいかないからクラシックなハトメ紐付きにしています。
POPEYEはもちろん入るし(号によっては2冊くらいいける)、クッションはないけれどラップトップも入るし、何かをテキトーに持っていかなければいけない、そんなときに便利なサイズ感です。「今日授業が1コマしかないんですけど」みたいな日の大学生とか、ちょうどいいんじゃないかな。トートバッグに入れておくのもいいかもしれないね。
ちょっと大事にしておきたい本とか書類とかを入れて棚に置いておく、みたいな使い方も便利。シンプルなデザインだけど、どこにあるかすぐわかる、っていうのもいいんじゃないかなって思っています。
さて、最後にディテールのことをちょっと語らせてほしい!
まずこの「料金別納郵便」マークは、日本郵便さんからOKをいただいてそのまま残しました。POPEYEの送本というのは毎月大量なのです。なので要は「切手を貼らなくていいですよ、郵便代はまとめて支払うということでOKな郵便物です」という印。1つだけだと多分「切手貼ってくださいね」ってなると思うから、このバッグで郵便しちゃおうっていうのは無理だと思うけど、このバッグに好きな特集を入れて友達にプレゼントする、とかしてくれる人がいたら嬉しいなぁ。
それと、この封筒に使われているPOPEYEのロゴは、実はある時期にしか使われていなかったデザインなのです。よく見ると、文字のテカリの部分がジワっと網点になっている。これは編集部内でも気づいていた人は少なかった、何気にレアなディテールです。